米国MLMの研修講師:エリック・ウォレとは?

目次

第1章:MLM研修講師エリック・ウォレとは?

知人のマイクカキハラさんから「アメリカではネットワークビジネス企業やグループの枠を超えて、MLMの研修がある」と言うのを聞いて、驚いた覚えがあります。ネットワークビジネスと言えば、会社が違えば絶対に交わることがない、閉鎖的な業界だから、そんな研修がなりたつのか?と思ったのです。ですが、もしそれが本当ならば、凄い先進的で、グローバルで、ダイバーシティーだな、と感じました。これからの時代はそうあるべきだろうと思うのです。そこで、今回は、そういった研修を主宰しているエリックウォレさんを調査してみました。

エリック・ウォレさんの歩みは、ただの成功物語ではありません。「素人の副業」と思われがちだったネットワークビジネスを、「価値ある専門職(professional)」へと高めてきた歴史そのものです。

彼がこの世界に飛び込んだのは23歳の時でした。当時はお父さんの不動産会社で働いていましたが、実はお金にとても困っていました。前年の年収よりも生活費の方がずっと多く、税金を払うお金すら足りないという、崖っぷちの状態からのスタートだったのです。

エリック・ウォレさんは最初、この仕事を「運が良ければ稼げるクジ」のようなものだと思っていました。知り合いを強引に誘って一時的に稼げたものの、やり方がわからず3ヶ月で収入はゼロに。当時は「周りのサポートが足りないせいだ」と、人のせいにばかりしていました。

どん底にいた彼が気づいたのは、「プロとして学び、技術を身につける大切さ」です。「運」に頼るのをやめ、専門家になる決意をしたことで人生が激変しました。

その後、25年以上かけて世界中に大きな組織を作り、会社の社長も務めるなど、現場と経営の両方でトップに登り詰めました。現在は引退し、世界中の人々にこの仕事のノウハウを教える教育者として活躍しています。

ウォレの経歴における主要なマイルストーン詳細な内容と成果
1988年1月23歳でネットワークマーケティングを開始。不動産業からの転身
1991年頃スキル習得を決意し、「プロ」としての活動を開始。組織崩壊の連鎖を断つ
1993年TPN(The Peoples Network)の立ち上げに参画。カイル・ウィルソンらと協力
2009年NetworkMarketingPro.comを設立。教育活動への完全移行
2010年第1回「Go Pro Recruiting Mastery」イベントを開催
2013年著書『Go Pro』を出版。10ヶ月で30万部、累計200万部以上のベストセラー
2014年ドキュメンタリー映画『Rise Of The Entrepreneur』を公開

第2章:米国MLM業界が抱えていた問題点

2009年にエリック・ウォレさんが「Go Pro」という活動を始めたのには、切実な理由がありました。

当時のアメリカのネットワークビジネス業界は、正しいやり方を教える場所が少なく、世間からのイメージもガタガタで、信頼を失いかけていたのです。

そこで彼は、この仕事を「怪しい勧誘」ではなく、プロとして誇りを持って取り組める「立派な職業」に変えようと立ち上がりました。専門的なスキルを誰にでもわかるように伝え、業界全体の質を高めるために、教育に力を注ぐことにしたのです。

2.1 「ネズミ講」という悪いイメージとの闘い

2000年代のアメリカでは、ネットワークビジネスが広まる一方で、「怪しい商売ではないか」と厳しくチェックされるようになりました。

国の機関(FTC)からは、「商品を売ることよりも、新しい会員を増やすことばかりに力を入れている」と問題視されたのです。実際に、会員本人がたくさん商品を買わされるだけで、外には売れていないような仕組みは、「ネズミ講」と同じだと判断されるリスクがありました。

実際、会員登録に高いお金がかかる会社や、勧誘ばかりを優先した会社がいくつも摘発され、解散や多額の支払いに追い込まれました。その結果、「家族や友人を巻き込んでお金を失うビジネス」という悪いイメージが世間に広がってしまったのです。

2.2 MLM業界は、教育不足と素人集団

当時の米国MLM業界には、もう一つ大きな問題がありました。それは「正しいやり方を学べる場所がバラバラだった」ことです。

それぞれの会社は「自社の商品」や「ボーナスの仕組み」については熱心に教えていましたが、どの会社でも通用するような「人との接し方」や「上手な伝え方」という基本を教える仕組みがありませんでした。そのせいで、よくわかっていない会員が強引に誘ったり、大げさな話をしたりしてしまい、ますます世間の風当たりが強くなるという悪いサイクルが起きていたのです。

ウォレさんは、この状態を「素人が素人に教えているようなものだ」と考えました。この仕事がまっとうなビジネスとして認められるためには、運まかせにするのをやめ、マナーと思いやり、そして高い技術を持った「プロ」に成長しなくてはいけないと強く感じたのです。

2.3 Go Proの設立目的:業界全体の底上げ

2009年、ウォレが特定の企業のポジションを捨てて研修会社を設立した最大の目的は、特定の会社の利益を超えて、ウォレさんは、「MLM業界全体のレベルを底上げすること」を目指しました。これを「潮が満ちれば、すべての船が浮き上がる」という言葉(raise all ships)で表し、みんなで一緒に良くなろうと考えたのです。

そのために作られたのが「Go Pro」で、主に3つの役割があります。

  • 「やり方」のルール化: どの会社にいても役立つ、心理学に基づいた「7つの基本テクニック」を広めること。
  • 「マナー」の改善: 大げさな嘘や強引な誘いをやめて、正直で誠実なやり方を推奨すること。
  • 「イメージ」の向上: この仕事を、お医者さんや弁護士さんのような、みんなから尊敬される「かっこいい専門職」に変えること。

彼はまず、1,000本以上の無料レッスン動画を公開しました。お金に余裕がない初心者でも、プロの考え方を学べるようにしたのです。こうして「Go Pro」は、会社に関係なく誰でも学べる「みんなの学校」のような存在になりました。

第3章:Go Proの教育内容、イベントの全容

Go Proの教育体系は、精神論や単なるモチベーション向上ではなく、極めて実用的かつ再現性の高い「スキルセット」の構築に重点を置いています。

3.1 中心となる「7つのスキル」

ウォレさんが教える「プロになるための7つのステップ」は、仕事の流れを7つのコツに分けたものです。主婦の方にもわかりやすい言葉で、ギュッと半分にまとめてお伝えします。

スキルの名称教育の核心と戦略的アプローチ
1.見込み客の発見既存のリストアップではなく、毎日名前を追加する「アクティブな候補者リスト」を作る
2.招待相手にプレッシャーを与えず、教育と理解を目的とした「勉強会・体験会」への招待
3.プレゼンテーション自らが専門家として語るのではなく、ビデオやパンフレットなどのツールを活用し、複製を可能にする方法
4.フォローアップ相手の疑問を解消し、次のステップへの約束を取り付ける。平均5回のコンタクトが成約には必要
5.クロージング相手を説得するのではなく、良きコンサルタントとして質問を投げかけ、本人の決断を支援する
6.新人のスタートアップ登録直後の48時間以内に具体的な結果を出し、最初の障害を乗り越えさせる
7.イベントの動員研修会やコンベンションへの動員が、成功のカギ

これらのコツは、扱うものが健康食品でもお化粧品でも、はたまたサービスの紹介であっても、どんな場面でも役立つ「一生モノの技術」です。

特定の会社の仕組みに縛られない、いわば「お仕事の基礎体力」のようなもの。これを一度身につけてしまえば、どんな環境でもプロとして長く活躍できるようになります。

3.2 ウォレさんの研修イベントでは何が学べる?

「Go Pro」が毎年開催するビッグイベント「リクルーティング・マスタリー」は、いわば業界の「世界大会」のようなものです。

  • 世界中から仲間が集結: 100カ国以上から数万人が集まります。中には、億単位の年収を稼ぐトップスターや、会社の社長さんたちもたくさん参加しています。
  • 本気の集中レッスン: 4日間かけて、朝から晩までたっぷり学びます。ウォレさんのお話だけでなく、実際に成功している人たちの体験談を聞いたり、お誘いの練習をしたりと、すぐに役立つ内容ばかりです。
  • 超豪華なゲスト: このイベントのすごいところは、業界の外からも超一流の有名人がやってくることです。過去には『金持ち父さん』の著者ロバート・キヨサキさんなど、世界を代表するリーダーたちが登壇しました。

こうした超一流の人たちの話を聞くことで、参加者は「自分たちは怪しいことをしているのではなく、世界に認められた立派な起業家なんだ!」と、自信と誇りを持つことができるのです。

3.3 スマホでも学べる仕組みがある

イベント以外にも、「Go Pro」ではスマホやパソコンを使って、いつでもどこでも学べる仕組みが整っています。

  • 毎日のミニレッスン: 1日10分くらいの短い動画で、家事の合間などにコツコツ学べます。
  • みんなで挑戦イベント: 「1ヶ月で20人の仲間を作ろう!」といった目標に、みんなで楽しくチャレンジする企画もあります。
  • お悩み解決コース: 「忙しくて時間が作れない」という時の時間の使い方や、「断られたらどうしよう」という不安への答え方など、具体的な解決策を専門的に学べます。

イベントで「やるぞ!」と盛り上がった気持ちをその場だけで終わらせず、毎日の活動にしっかり活かせるよう、ずっと寄り添ってサポートしてくれる仕組みなのです。

3.4 チケット料金の目安

エリック・ウォーリー(Eric Worre)氏が主催するMLM界最大の研修イベント「Go Pro Recruiting Mastery」の費用についてお伝えします。

一般的に、公式サイト等で提示される基本価格は以下の通りです。

チケットタイプドル価格 (目安)日本円換算 (1ドル=155円想定)
一般チケット (General)$300 〜 $600約 46,500円 〜 93,000円
VIPチケット$800 〜 $1,500約 124,000円 〜 232,500円
オンライン視聴$100 〜 $300約 15,500円 〜 46,500円

4日間のセミナーにしては、意外に安いですね。

第4章:なぜライバル同士が一緒に学ぶようになったのか

ネットワークビジネスの世界では、本来、他社の会員さんは「お客さんの取り合い」になるライバル同士です。

それなのに、なぜ「Go Pro」のような場所にライバルの会社が集まるようになったのでしょうか。それは、業界全体が「怪しい」と思われる共通のピンチにいたからです。ウォレさんは、「一社だけで頑張るよりも、みんなでマナーや技術を高めて業界をクリーンにした方が、結果として全員が活動しやすくなる」という大きなメリットを伝えたのです。

4.1 「悪いイメージ」こそ本当の問題

どんなに良い商品を扱っていても、世の中から「ネットワークビジネスは怪しい」と思われていたら、仲間を見つけるのはとても大変です。

ウォレさんは、この「悪いイメージ」こそが全員にとっての本当の問題だと考えました。この問題を乗り越えるには、会社同士で競い合うのではなく、手を取り合って「プロとしての振る舞い」を身につけ、業界全体をきれいに変えていくしかないと呼びかけたのです。

この「みんなで良くなれば、全員がうまくいく」という考えに多くの社長さんが共感したことが、会社を越えて一緒に学ぶ場が広がった一番の理由です。

4.2 MLM企業や社長にもメリットがある

多くの会社にとって、自分たちだけで最新のSNSの使い方や、最高レベルの教育メニューをゼロから作り続けるのは、お金も時間もかかって大変なことです。

そこで、エリック・ウォレさんのような「教え方のプロ」に教育を任せることにしました。そうすることで、会社は「もっと良い商品を作ること」に専念でき、会員さんは質の高いレッスンを受けられるという、いいとこ取りができます。

また、個人や一社では呼ぶのが難しい世界的な有名人の話を、「Go Pro」という場を通じてなら、お財布に優しい参加費で聞くことができます。世界トップクラスの刺激をみんなで共有できるのは、とても大きな魅力です。

4.3 みんなで学べば怖くない

数万人が一つの会場に集まる光景を見ることは、参加者にとって「あぁ、私だけじゃないんだ」という大きな安心感につながります。

「自分一人で頑張っているのではない」「こんなに多くの素敵な人たちが、会社の垣根を越えて真剣に学んでいる」という事実は、活動への自信を深め、途中で諦めてしまう人を減らす力になります。また、ライバル会社の成功者同士がステージで握手し、共通のコツを語り合う姿は、業界がクリーンで一致団結していることを伝える、とても力強いメッセージとなるのです。

第5章:クロスリクルートの問題

数万人の仲間が会社を越えて集まる場では、「あっちの会社の方が稼げるよ」と自分のチームに誘い出す「引き抜き」が心配されるものです。

しかし、Go Proの研修ではこのルールが驚くほど厳格に守られています。お互いの活動を尊重し、マナーを第一に考えるプロとしての自覚が徹底されているため、安心して参加できる環境が保たれているのです。

5.1 厳格なルールの徹底

「Go Pro」のイベントでは、「他の会社の人を誘うこと」は絶対に禁止という厳しいルールがあります。

ウォレさんは、「ここで仲間を勧誘するのは、業界全体の信頼を壊す一番恥ずべきことだ」と何度も強く伝えています。もしこっそり誘っているのが見つかれば、その場を追い出されるだけでなく、その悪い噂はあっという間に広まって、自分の仕事も続けられなくなってしまうからです。

5.2 プロ意識で自分を律する

「Go Pro」の研修が一番大切にしているのは、みんなを「本物のプロ」に育てることです。

プロとは、単に稼ぐ人のことではありません。「他の人のグループを壊さない」「正直にお仕事をする」という、人としてのルールをしっかり守る人のことです。

研修を通して「自分の腕を磨いて成功する!」という正しい考え方が身につくと、無理な引き抜きが結局は自分の評判を落とし、仕事をおかしくしてしまうことに気づきます。この「プロとしての誇り」こそが、ルール違反を防ぐ一番の力になっているのです。

5.3 セミナー内ではマナーを守る

「Go Pro」の会場には、各会社のトップリーダーや役員の方々もたくさん参加されています。

上層部の皆さんの目がある中で、堂々と他の会社の人を誘うようなことは、まず不可能です。また、高い参加費や旅費を払って学びに来る方々は、今の自分の仕事にとても真剣で、他へ移ろうなんて考えてもいません。

このように、参加している方々が「本気で頑張っている人たち」ばかりであることが、自然とマナーを守る安心な環境を作っています。

5.4 エリック・ウォレが見ているぞ

エリック・ウォレさんというカリスマが中心にいることで、会場には「お互いの領域を荒らさない」という暗黙のルールが出来上がっています。

彼自身がどの会社にも肩入れしない中立な立場だからこそ、そこで自分の利益のために引き抜きを行うことは、主催者である彼への裏切りだと見なされるのです。

この「みんなが信頼する公平なリーダー」が見守っているからこそ、会社を越えた引き抜きが起きず、みんなが安心して学べるようになっています。

第6章:日本でも同じことができるのか?

米国で「Go Pro」が果たした役割を、今の日本で担っている存在はあるのでしょうか。調べてみると、日本のネットワークビジネス界の学びの環境は、アメリカとはかなり違う仕組みになっていることがわかりました。

アメリカではエリック・ウォレさんのような「会社に関係なく教えるプロ」が中心となって、業界全体をきれいにしようと引っ張ってきました。一方、日本ではまだそこまで大きな「みんなの学校」のような存在は珍しく、それぞれの会社が独自にルールややり方を教えているのが現状です。

つまり、日本では「業界全体でプロを目指そう!」という動きよりも、それぞれのチームの中でコツコツと学んでいく形が主流になっているようです。

6.1 日本にMLM専用研修会社はあるのか?

現在、日本にはエリック・ウォレさんのような、「会社のカベを越えて、業界全体にネットワークビジネスのプロの技術を教える」という大規模な研修会社や有名人は見当たりません。

世の中には有名な研修会社がたくさんありますが、それらの多くは「ITエンジニア」や「一般企業のリーダー・営業マン」を対象にしたものです。

そのため、「上手なお誘いの心理学」や「イベントを盛り上げるコツ」といった、ネットワークビジネス特有のノウハウを公に教えてくれる場所は、今の日本にはほとんどないのが現状です。

いま、nanairoのゆるゆるMLMアカデミーが少しずつ大きくなりつつあります。

6.2 日本版「Go Pro」が誕生しにくい理由

日本で会社を越えた共通の研修が広まりにくいのには、いくつかの理由があります。

  • 「身内」を大切にする文化 日本の業界は、リーダーとメンバーの絆がとても強く、自分たちのチーム独自のやり方を一番大切にします。そのため、「他のやり方を学ぶのは良くないことだ」と考えるリーダーも多く、他社と一緒に学ぶことへの抵抗感が残っています。
  • 「内緒」で活動する風潮 日本ではまだ、このお仕事をオープンに話す文化が育っていません。そのため、数万人が一堂に集まって「お誘いのプロになろう!」と堂々と宣言することに、心理的なブレーキがかかりやすいという面もあります。

第7章:今後、日本のMLM業界はGo Proを真似ることは可能か

日本でエリック・ウォレさんのような仕組みを作り、業界全体を「プロの集まり」に変えるのは、確かにとても難しい挑戦です。でも、決して無理なことではありません。

大切なのは、アメリカのやり方をそのまま真似するのではなく、日本の厳しい法律や独特の文化にぴったり合わせた「日本版のプロ育成モデル」を新しく作り上げることです。

日本のルールを守りながら、誰もが胸を張って取り組めるような、誠実で質の高い学びの場を作ることが、成功への第一歩になります。

7.1 「日本型Go Pro」を作るためのロードマップ

日本で会社を越えた学びの場を作るなら、次の3つのステップが大切です。


1. 「日本のルール」を徹底的に守る

アメリカと違い、日本には厳しい法律(特定商取引法)があります。まずは「強引な誘い」や「嘘の説明」を絶対にしない、日本独自の正しいルールを学ぶことが基本です。ただ稼ぐことより、まずは「誰からも後ろ指を指されない誠実なやり方」を身につけることが、プロへの第一歩になります。

2. 「スマホでこっそり」から始める

日本では、大勢で集まって活動することを周りに知られたくない方も多いです。そのため、最初は大きなイベントよりも、スマホでいつでも一人で学べる動画レッスンなどが向いています。まずは誰にも知られずにこっそり実力をつけ、同じ志を持つ仲間とオンラインでつながる形が、今の日本には合っています。

3. 「会社が違っても仲間」という空気を作る

「あっちの会社はダメだ」と悪口を言うのではなく、どの会社の人とも仲良く学び合える環境を作ります。主催者がどこの会社にも属さない公平な立場を守ることで、引き抜きなどのトラブルを防ぎます。「みんなで業界のイメージを良くして、お仕事をしやすくしよう」という共通の目標を持つことが成功の鍵です。

7.2 日米の差を理解する

日本でGo Proモデルを導入する際に考慮すべき、日米の差異は下記の通りです。

比較項目米国のGo Proモデル日本での方向性
参加者からのニーズ自由、成功、専門性安全、信頼、コンプライアンス
法律の違い比較的緩やかな勧誘規制厳格な特商法(3大告知義務)
イベントのやり方数万人規模のド派手な演出数十人規模のワークショップ + オンライン配信
クロスリクルート対策ルール厳格化と社会的圧力モラル基準の徹底
社会からの印象「起業家」として認知「悪質マルチ商法」というイメージからの脱却

7.3 実現のためのアクションプラン

日本のネットワークビジネスのリーダーたちが、アメリカのような「プロの学び場」を作りたいなら、まずは「ライバル会社がうまくいくことは、自分たちにとってもプラスになる」と考えることから始めましょう。

具体的な第一歩としては、いくつかの会社が手を取り合って、業界共通の「正しいお仕事マニュアル」を作ることが挙げられます。また、エリック・ウォレさんのような世界的な先生を、一社だけのイベントではなく「業界みんなの勉強会」の講師としてお呼びするのも良い方法です。

「みんなで一緒に業界のイメージを良くして、誰もが誇りを持って働ける環境を作ろう」という姿勢が、日本での成功の鍵となります。

第8章:日本のMLM健全化と発展に向けて

エリック・ウォレさんと「Go Pro」の物語は、このお仕事がただの流行りではなく、ちゃんとした職業になるために「お勉強」と「プロ意識」がいかに大切かを教えてくれています。アメリカでこの業界が大きな産業として認められたのは、会社に関係なく「正しいマナーと技術」を広めた彼の功績がとても大きいのです。

今の日本でも、SNSの普及などで古いやり方は通用しなくなっています。無理やりな勧誘や根性論ではなく、相手の気持ちを考えた「科学的で誠実なやり方」こそが、これから生き残るための唯一の道になります。

日本の厳しい法律を逆手に取って、「日本で一番マナーが良く、法律にも詳しいビジネスのプロ」を目指せば、周りからの信頼はぐんと高まるはずです。「みんなで一緒にレベルアップして、業界全体を良くしていこう」という彼の精神は、今の日本にこそ必要とされています。

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