フォーデイズメンバーは昔はおばあちゃんの集まりだったのに

「元気なおばあちゃんの溜まり場」からの脱却
昔、知り合いに誘われて茅場町のフォーデイズ本社にお邪魔しました。そこには、70歳を超えたおばあちゃんが大勢集まっていて、スタンプラリーをして、無料ドリンクをゲットしていました。中ではラジオ体操を行い、持ち寄ったお惣菜をみんなで分け合って食べて、雑談をしていました。「これがネットワークビジネスの会社か?それとも老人ホームか?」と感じたものです。しかし!その会社は今や、日本では、3番、4番に売上げているでかい会社なのです。その会社のメンバーが最近若返って、きれいな女性が増えている、と感じてこの記事を書いています。
フォーデイズ株式会社は、1997年の創業からしばらくはいわゆる「元気なおばあちゃん」たちが集い、健康情報の交換や人間関係の構築を行う「溜まり場」でした。
しかし、近年のフォーデイズは、このイメージが劇的に替わり「若返り戦略」に成功しました。これは、単に若い会員を獲得するという表面的な施策にとどまらず、製品開発の科学的根拠(エビデンス)の強化、デジタル変革(DX)による近代化、そして学術界との連携での社会的信頼性の向上といった施策の結果なのです。

核酸から化粧品へ主軸製品のシフト
フォーデイズが「元気なおばあちゃんの溜まり場」という枠組みを超え、若年層との接点を持つに至った最大の要因は、化粧品部門の戦略的強化にあります。創業オーナーである和田佳子社長は、核酸ドリンクを補完する「第二の柱」として化粧品を据える方針を打ち出しました。
化粧品の急成長と共に若返りに成功

2014年頃から、フォーデイズの売上を牽引するのは核酸ドリンクだけでなく、急速にシェアを拡大した化粧品へとシフトし始めました。
和田社長は、化粧品が順調に売上を伸ばした結果として、会員層が若くなったと言っています。化粧品は健康食品に比べ、美容に関心の高い20代から40代の女性にとって参加しやすかったのです。
| 製品ブランド | 主なコンセプト | ターゲット層 |
| ムーサ LU・セラム gia | 高機能オールインワン美容液 | 30代~50代 |
| ムーサ イオ シリーズ | 基礎スキンケアライン | 20代~40代 |
| ヒト幹細胞美容液 | 先端バイオ技術の導入 | 20代後半~40代 |
特に「ムーサ LU・セラム gia」は、化粧水、美容液、乳液、クリームの機能を一本に集約した製品であり、忙しい現代の共働き世代や子育て世代の女性が求める「時短」と「高機能」の両立を実現しています。「ムーサ LU・セラム gia」のヒットは、フォーデイズブランドを「高齢者の健康習慣」から「現役世代の美容習慣」へと変えていきました。
製品の科学的進化が若い女性を引き寄せる
独自に作られた成分である「Hada.Core-S25(サケの白子から抽出した成分)」や「Hada.Core-D25(肌になじみやすく加工した核酸成分)」は、お肌の元気の源に注目して、年齢に応じたお手入れを実現するために開発されました。また、2020年には核酸ドリンクそのものも「これまでにない画期的な製品」へとレベルアップさせ、自分たちの会社で核酸の原料を開発したり、作ったりすることを目指した仕組みを整えています。
このような最先端の科学への投資は、インターネット上の情報の正しさを厳しくチェックする若い世代(子どもの頃からスマホやネットに触れてきた世代)に対して、ブランドへの安心感と「だからこの製品を選ぶのだ」という納得できる理由を届けています。
DXとコミュニケーションの近代化で若返る
「おばあちゃんの溜まり場」というイメージは、かつての対面・口コミ中心のアナログな活動のせいです。フォーデイズは、この活動基盤をデジタルの力でアップデートすることで、若年層が活動しやすいように整備しました。
会員アプリ「Let’s(レッツ)」で若年層が活気づく

2020年代に入り、フォーデイズは会員専用のモバイルアプリ「Let’s」を導入しました。
- デジタル・スタンプラリーの導入: スタジオやセミナーに参加する際、会場に設置されたQRコードを読み取ることでスタンプが貯まる仕組みを構築した。23個のスタンプを集めることでプレゼントと交換できるというゲーミフィケーションの要素は、若年層の参加動機を喚起し、コミュニティへの帰属意識を高める効果を発揮している。
- 動画配信とプッシュ通知: 従来の長時間にわたる集合型セミナーに参加することが困難な若年層に対し、アプリを通じて短時間の教育動画や新製品情報を配信している。プッシュ通知を活用した情報のキュレーションにより、必要な情報を隙間時間にキャッチできる環境を整えた。
SNSとインフルエンサーの活用
フォーデイズはSNSを活用したリーチの拡大を意識しました。インフルエンサーを通じた情報発信は、企業の公式発表よりも「親近感」と「信頼性」を伴って若年層に届きます。
SNSにおける情報は、単なる製品スペックの紹介にとどまらず、製品を使用した結果としての「キラキラした生活」や「コミュニティの楽しさ」を視覚的に伝えています。これにより、かつての「溜まり場」という閉鎖的なイメージから、オープンで魅力的な「ライフスタイル・コミュニティ」へのブランドイメージが変わりました。
シナプスカフェとスタジオに若者が集い始めた
フォーデイズは、全国各地に展開する拠点のデザインと機能を刷新し、若年層が友人や知人を誘いやすい空間へと変化させました。
「シナプスカフェ」で会員同士がリラックス

従来の「サロン」や「事務所」という名前を使わず、福島、鹿児島、福岡などの主要都市で「シナプスカフェ」を設置しました。
| 拠点名称 | コンセプト | 役割 |
| シナプスカフェ(福島・鹿児島等) | カフェスタイルの交流拠点 | 会員およびゲストがリラックスして対話できる空間 |
| キッチンスタジオ(博多・兵庫・松山等) | 体験型・食育型拠点 | 核酸を取り入れた料理教室や食育の場 |
| プレミアムスペース for members | 高級感のあるビジネスラウンジ | プロフェッショナルな商談や交流を支援 |
| フォーデイズスタジオ | 教育・情報発信拠点 | デジタル収録やセミナー配信を支える |
これらの空間は、ガラス張りで外光を取り入れた明るい内装や、洗練された家具、コーヒーサービスなどを提供し、若年層が日常的に利用する「第三の居場所」になっている。
特にキッチンスタジオの設置は、製品を単なるサプリメントとしてではなく、食卓の一部として提案する「食育」のアプローチを強化していて、健康意識の高い子育て世代の取り込みに成功しました。
海外拠点の展開とグローバルな活気
若返り戦略は国内にとどまらず、韓国(江南)、台湾、香港、フィリピン、カンボジアなどのアジア諸国への展開を通じて、グローバルなエネルギーを日本国内に還流させています。海外の活動的なマーケットからの刺激は、国内の若手リーダーたちにビジネスのスケールの大きさを実感させ、組織全体の活力を底上げする要因となっています。
大学との連携での信頼度アップ(若者が集まる)
若い人や高学歴の人を惹きつけるためには、企業の社会的地位と科学的根拠が必要です。フォーデイズは、大学への寄付講座や奨学金支援を通じて、この課題に応えています。
東京大学・駒澤大学への支援

フォーデイズは、人々の健康を創造する企業としての姿勢を示すため、学術研究支援をしています。
- 東京大学「ステューデントサポーターズクラブ奨学金」への寄付: 2024年4月、東京大学の大学院生を対象とした給付型奨学金(返還不要)の支援を開始した。計6名の院生を3年間にわたって支援するこの取り組みは、未来を担う若手研究者への投資であり、ブランドの公共性を高めている。
- 駒澤大学への寄付講座: 健康知識の普及を目的とした寄付講座の開設は、大学生という若い世代に対し、核酸の重要性や正しい健康リテラシーを伝える場となっている。
和田社長は、これらの活動が「健康産業に携わる私たちが、より正しい知識とエビデンスを持たなければならない」という信念に基づいていると語りました。単なる宣伝文句ではなく、学術的な裏付けを重視する姿勢は、論理的な納得感を求める若年層からの信頼獲得に成功しています。
自立支援と高齢者サポートの再定義
若返り戦略を進める一方で、創業以来の強みである高齢者層への支援も、現代的な視点で再定義しています。高齢者の自立維持や生きがい保持をサポートする活動は、若年層の会員にとっても「自分の親や祖父母に勧められる安心感」を提供し、世代間の橋渡し役として機能しているのです。
フォーデイズ社員の平均年齢も若い
フォーデイズの従業員の年齢構成も非常に若くなっています。

若手社員が牽引する企画運営
フォーデイズのの従業員の約54%が20代であり、30代前半まで含めると約70%にもなります。
| 従業員年齢層 | 構成比率 |
| 20~24歳 | 24.6 % |
| 25~29歳 | 29.8 % |
| 30~34歳 | 15.5 % |
| 35~39歳 | 10.6 % |
| 40歳以上 | 19.5 % |
この極めて若い従業員構成は、会員向けのイベント企画やアプリの開発、SNSの運用において、同世代の感性が反映されます。社員自身が若年層であることは、若い会員に対する共感力の高いサポートを可能にし、組織全体にフレッシュな文化をもたらしています。
コンプライアンスの強化:健全なビジネス環境の整備
若年層がネットワークビジネスに参加するときに問題になるのがコンプライアンスです。フォーデイズは、2018年に一部業務停止処分を受けた経験を「反省と再出発」の契機とし、業界でも最高水準のコンプライアンス管理を導入しました。
- スポンサーライセンス制度: 会員が勧誘活動を行うために一定のライセンス取得を義務付ける制度。
- コンプライアンススコア制度: 活動の健全性をスコア化し、適正な活動を評価する仕組み。
「やめない会員作り」を目標に掲げ、会員一人ひとりが自身の感動を語る「マイストーリー」を重視する姿勢は、共感をベースとした健全なコミュニティ形成を促しています。強引な勧誘を排除し、信頼に基づいた人間関係を構築するこのアプローチは、透明性と誠実さを重視する若者の価値観にマッチしています。
若返りの要因は、複合的で緻密な戦略だった

フォーデイズが推進してきた若返り戦略は、一時的なプロモーションの結果ではなく、製品、デジタル、空間、学術、そして組織文化という全方位的な変革の結晶でした。
- 化粧品という「入り口」の創出: エイジングケアを求める現役世代に対し、核酸サイエンスに基づいた高品質なスキンケアを提供することで、ブランド体験の年齢層を下げた。
- デジタル・インフラの整備: 会員専用アプリ「Let’s」やSNSの活用により、若年層が日常的に使いやすいコミュニケーション手段を確立した。
- 「溜まり場」から「プラットフォーム」へ: カフェスタイルの拠点や大学への学術支援を通じ、コミュニティを「閉鎖的な集まり」から「社会的な価値を生む場所」へとアップグレードした。
- 科学的エビデンスによる説得力: 大学寄付講座や新原料開発への投資が、製品に対する論理的な信頼性を担保し、知的な層の流入を促した。
かつて「元気なおばあちゃんの溜まり場」と評されたフォーデイズは、現在、多世代が共存し、核酸という共通のテーマを通じて健康と美容を追求する「エイジレスな健康創造企業」へと進化を遂げています。
この戦略的転換は、人口減少と高齢化が進む日本社会において、ネットワークビジネスがいかにして持続可能なビジネスモデルへと自己変革を遂げるべきかを示す一つのモデルケースと言えるでしょう。
今後、これらの施策がさらに深化し、より広範な現役世代の支持を集めることで、フォーデイズの社会的影響力は一層強固なものとなるでしょう。
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