ネットワークビジネスランキングからみる今後の予想

いま、業界は「大きな変わり目」を迎えています
私は2003年からネットワークビジネス業界に携わっています。いまから23年前は、口コミMLMが盛り上がっていました。そしてインターネットでの集客にも脚光が浴びせられていた時代です。ですが、あれから23年たっても、世界に比べて日本のMLM業界は、全体的に伸びているという感じがしません。ですがミクロ的に見てみると、2025年現在、昔からある有名な大きな会社が少し苦戦する一方で、ネットを上手に使う新しい会社や、特定の人気商品を持つ中堅の会社が元気になっています。
最新の調査では、主要な会社を合わせると約5,450億円もの売上がありますが、去年に比べると全体で約2%ほどマイナスになりました。これは、物価高でお財布の紐が固くなっていることや、SNSで誰でも情報を調べられるようになり、昔のような強引な誘い方が通用しなくなったことが原因です。
「守り」を固めて、新しく生まれ変わる時期
売上が少し減っているのは、ただ市場が小さくなったからだけではありません。大手の会社(アムウェイなど)が、「法律をしっかり守るための教育」や「無理のない登録ルール」に見直している最中だからです。
これまでは「会って話す」のが当たり前でしたが、今は「スマホやネットを活用する」やり方へ作り変えています。そのための準備期間として、今は少し足踏みをしている状態と言えます。
と言うことで、ネットワークビジネスはこれから伸びるのでしょうか?それとも横ばい?または衰退の一歩なのでしょうか?もし伸びるとしたら、どういった会社、商材、プラン、勧誘方法が求められているのでしょうか?MLM未来予想図をしてみます。今後のネットワークビジネスはどうなる?
ネットワークビジネスの今とこれから(2026年予測)

1. 勧誘から「選ばれる」時代へ
これまでのネットワークビジネスは、ホテルのラウンジやホームパーティーでの勧誘が中心でしたが、今はSNSで自分に合った情報を探すスタイルに変わっています。2026年は「ただフォロワーを増やす」のではなく、肌荒れや将来のお金への不安といったお悩みにアドバイスを添えて、信頼を得る発信が大切になります。
2. スマホとAIで手軽に、正しく
TikTokなどの短い動画からすぐ買い物ができる仕組みが広がり、注文までの手間がぐっと減ります。また、AI(人工知能)が動画作りを助けてくれるので、スマホが苦手な世代でもプロのような発信が可能になります。一方で、AIが不適切な誘い方をチェックする仕組みも導入され、「嘘のない、クリーンな運営」が当たり前になります。
3. 人気が出る商品のキーワード
- 美容家電の定額制: 高価な美顔器を売って終わりではなく、お肌の状態に合わせた美容液が毎月届くような、「定期便」の仕組みが定着します。
- 自分専用の健康管理: 検査結果に基づき、「今のあなたに足りない栄養」を届けるサプリなど、「オーダーメイドな健康習慣」が標準になります。
- 社会への貢献: 「環境に優しい」「寄付につながる」といった、応援したくなるストーリーを持つ企業が、若い世代を中心に選ばれています。
4. 市場の動き:大手は足場固め、新興は勢い
業界全体の売り上げは少し減っていますが、これはルールを守らない人を排除するなど、「健全化」を進めた前向きな結果でもあります。歴史ある大手が守りを固める一方で、時代の変化に素早く対応する新しい会社が大きく売り上げを伸ばしており、勢いに差が出ています。
SNSの発信は「数」より「中身」の時代へ

2026年のSNSでは、ただフォロワーを増やすだけのやり方は通用しなくなります。これからは「どれだけ多くの人に見せるか」よりも、「どれだけ一人ひとりの役に立つか」という質が重要です。
具体的には、肌荒れや産後の体型、将来のお金への不安といった「具体的な悩み」に寄り添い、プロの視点から解決策を教える中で、自然に製品を紹介する形が増えていきます。
実際に、フォロワーがそれほど増えなくても、一人ひとりと深くつながることで、反応が1.5倍に増えた例もあります。これからの活動は、強引な宣伝ではなく、「共感」と「信頼」を大切にした、お一人おひとりに寄り添う発信が主流になっていくでしょう。
ショート動画とAIで、誰でも発信できる時代に
TikTokやインスタグラムのリールといった「短い動画」の活用は、2026年にさらに盛り上がります。動画を見て「いいな」と思ったら、そのまま画面を数回タップするだけで、買い物や会員登録まであっという間に終わる仕組みが一般的になります。
また、文章や画像を自動で作ってくれる「AI(人工知能)」を使うことで、動画の台本作りや編集がとても楽になります。これにより、プロのような動画を誰でもたくさん作れるようになるため、これまでスマホやSNSが苦手だった世代の方々も、ネットを通じて情報を広めるチャンスが大きく広がります。
AIが「正しく安心な誘い方」を見守る仕組み
SNSが広まると、間違った勧誘や強引な誘い方がすぐに世間に知れ渡ってしまうリスクがあります。これに対し、進んでいる会社ではAI(人工知能)を使って、会員さんの投稿にルール違反や不適切な言葉がないかを自動でチェックする仕組みを取り入れ始めています。
大手の日本アムウェイがルールを厳しくしたように、これからはデジタル技術を使って「悪いやり方を自分たちで正し、クリーンな活動を守る」ことが、安心してお仕事をするための新しい常識になっていきます。
これから流行るMLM製品は何?今のトレンドは?
2025年の売上データと、新製品の動向を分析すると、以下の3つのカテゴリーが今後流行る可能性があります。
1.美容機器×サブスクモデル

ニュースキンや日本ベストといった会社が力を入れているのは、ただ美顔器を売って終わりという形ではありません。美顔器の効果をしっかり出すために必要なジェルや美容液を、毎月「定期便」でお届けする仕組みがセットになっています。
特に2025年からは、お肌の水分量やキメをセンサーで測り、その日の状態に合わせて最適な美容液を自動で選んで出してくれる「AI美顔液」が注目されています。自分にぴったりのケアができるので、「これからも使い続けたい!」と思う方がとても増えています。
2.検査結果で選ぶ「オーダーメイドサプリメント」

これからは、単に「体に良いから」という理由でサプリを選ぶのではなく、遺伝子や血液、腸内環境などの検査結果に基づいて、自分にぴったりの栄養を選ぶオーダーメイドスタイルが広がります。
「今のあなたの数値には、この成分がこれだけ必要です」と具体的で納得できるアドバイスがもらえるため、「自分に合っている」と実感しやすく、長く続けられる人が増えています。2026年以降は、こうしたデータに基づいた「オーダーメイドな健康づくり」が、健康食品の新しい当たり前になっていくでしょう。
3. お買い物で社会に貢献「応援したくなる会社」選び
最近は、フォーデイズの寄付活動や、タッパーウェアのプラスチックを減らす取り組みのように、「その製品を買うことが、より良い社会づくりに役立つか」という点が注目されています。
特に若い世代を中心に、ただ「便利」「高品質」というだけでなく、その会社がどんな思いで活動しているかという「物語(ストーリー)」に共感して選ぶ人が増えています。これからは、製品を通じてどんな素敵な未来を作ろうとしているか、という姿勢が、選ばれるための大切なポイントになります。
MLM業界はまだ低迷するのか?
2025年度の調査では、108社の売り上げを合わせると約5,458億円でした。この数字から、日本のネットワークビジネス界の落ち込みもようやく底を打ち、「これ以上は下がらず、安定し始めた」ということが分かります。

売り上げの変化と、その理由について
2024年と比べると、業界全体の売り上げは少し減り、参加している会社の数も少なくなりました。しかし、1社あたりの平均的な売り上げで見ると、横ばいか、むしろ少し増えているという明るい兆しも見えます。
全体の数字がわずかにマイナスになった主な理由は、アムウェイやフォーデイズといった超大手の売り上げが落ちたためです。ただ、これは決して悪いことではありません。無理な勧誘などをする人を減らし、「ルールをしっかり守って、正しく運営しよう」と改善を進めた結果だからです。長い目で見れば、誰もが安心して参加できる健全な業界に近づいているといえます。
中堅・新しい会社の勢いがすごい!
大きな会社が苦戦する一方で、売り上げが10億〜50億円くらいの「中堅どころ」や「新しい会社」は、今とても元気がいいです。
例えば「クオリア」や「ダイヤモンドライフ」といった会社は、何年も続けて売り上げを伸ばしています。これは、古いやり方に縛られた大きな組織よりも、新しい流行にサッと乗れるフットワークの軽い会社の方が、今の時代に合っているからです。
また、「代謝を良くする」「乳酸菌にこだわる」といった、「これなら任せて!」という得意分野(こだわり)を持つ会社も、大きく成長しています。一人ひとりの好みが細かくなっている今、こうした「専門性の高い会社」が、多くの主婦や消費者の心をつかんでいるようです。
アジアのMLM業界はどうなってる?
日本市場のこれからを考えるとき、お隣の台湾や韓国の状況を知ることはとても大切です。雑誌『月刊ネットワークビジネス』の2025年10月号でも、これら2か国の最新の人気ランキングが紹介されています。
海外の様子を参考にすることで、日本の市場が今後どのようになっていくのかを予測するヒントが見つかります。

台湾はネットワークビジネスが身近で元気な市場
台湾の2024年のランキングでは、アムウェイが2年連続で1位に輝きました。台湾は人口に対してネットワークビジネスに参加している人の割合がとても高く、日本よりもずっと世間に受け入れられています。
そのため、日本の会社がアジアに進出しようとするとき、「まずは台湾でうまくいくか試してみよう」と考えるほど、最も重要で参考にしやすい場所になっています。
韓国の状況から学ぶ「デジタルの重要性」
一方でお隣の韓国では、ここ2年ほど業界全体の元気がなく、厳しい状況が続いています。韓国は日本よりも早くスマホやネットが普及し、あまりに多くの会社が競い合ったことで、「市場がいっぱい(飽和)」になり、勢いが止まってしまいました。
この韓国の「急な冷え込み」は、日本にとっても他人事ではありません。「ネットやスマホをうまく使いこなせない会社は、これから生き残るのが難しくなる」という警告といえます。
最近では「クオリア」がブラジルに進出するなど、日本の会社がどんどん海外へ目を向けているのも、こうした国内やアジアの環境の変化に早めに備えるための作戦なのです。
2026年に向けたMLM業界の展望と提言
これまでの分析から、2026年の日本のネットワークビジネスが、どのような姿を目指していくべきかをまとめました。

2026年、ネットワークビジネスが進む道
これからは、ただ「商品を売る」だけではなく、「正しさ」と「つながり」がこれまで以上に重要になります。
- 「ルールを守る」 かつてのように、あいまいな説明で誘うことはもう許されません。「誰が、いつ、どこで、どんな風にお誘いしたか」を会社がしっかり把握し、クリーンで透明な活動をすることが、お仕事を続けるための最低限のルールになります。
- 「好きな時間に、スマホで紹介」 「一生懸命に組織を作る」という重いイメージから、「空いた時間にSNSでお気に入りを勧める」という、もっと気軽な働き方に変わっていきます。会社側も、会員さんがスマホ一台で簡単にお仕事ができるよう、便利な道具を揃えることが求められます。
- 「コミュニティー作り」 ネットに情報が溢れている今、みんなが求めているのは「本当に信頼できる場所」です。ただお金を稼ぐためだけでなく、一緒に学んだり、同じ目標に向かって共感し合えたりする「居心地の良いコミュニティ」がある会社こそが、多くの人に選ばれるようになります。
まとめ:これからの「ネットワークビジネス」の姿
2025年の売上ランキングを見ると、業界全体では少し売り上げが減っており、ただ「会員の数」を増やすだけの古いやり方は限界に来ています。しかし、大手企業の安定した歩みや、新しい会社の目覚ましい成長など、「これからの希望」もたくさん見つかっています。
2026年に向けて生き残るための秘訣は、以下の3つです。
- SNSを上手に使いこなすこと
- AI(人工知能)で、誘い方や勉強をスムーズにすること
- 何より「ルールをしっかり守る」こと
今の消費者はとても冷静です。「怪しい話」には乗らず、「本当に質の良い製品」と「誠実で居心地の良い仲間たち」がいる会社をしっかり選んでいます。
大手の「正しくやり直す勇気」と、新しい会社の「デジタルを活用したスピード感」。この両方が混ざり合い、これからの市場を作っていくでしょう。ネットワークビジネスは今、単なるお買い物や仕事の場を超えて、「みんなを健康で豊かにする大切な仕組み」へと進化できるかどうかの、大事な分かれ道に立っています。
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