ネットワークビジネスとは？マルチ商法の定義やネズミ講との違いをわかりやすく解説

近年、副業や多様な働き方へ注目が集まるとともに、ネットワークビジネス(MLM)への関心も高まっています。

SNSをはじめとしたインターネットの発達や主婦層の積極的な関わりも背景にあるでしょう。

しかしながら、そもそもネットワークビジネスがどのようなものなのか分かっていない方も多いのが現状です。

この記事では、ネットワークビジネスの定義をはじめ、MLMでは実際にどのようなことを行っているのか、詳細に至るまでを解説。

これまでネットワークビジネスに触れる機会がなかった人も、今人気のネットワークビジネスの全体像を把握できる内容となっています。

最後には、さらに学びたい方向けに踏み込んだ解説もしているので、ぜひご覧ください。

ネットワークビジネスとは？簡単に分かりやすく解説

皆さんは、ネットワークビジネスという言葉を聞いて、どのようなイメージを抱くでしょうか。

多くの人にとっては、そもそもネットワークビジネスとは何のことを指しているのか分からない存在かもしれません。

ここでは、ネットワークビジネスの定義や混同されやすいネズミ講との違いについて解説していきます。

定義 ネットワークビジネスとは何か

ネットワークビジネスとは、商品・サービスなどを購入し企業と契約した個人が、別の買い手に購入や組織の加入を促し、さらにそれを受けた個人が新たに次の買い手を見つけるというように、ピラミッド式に組織を拡大させていく商法のことを指します。

広告に依存せず、口コミや紹介などの人的ネットワークを通じて商品を流通させるのが特徴。

別の呼ばれ方として「マルチ・レベル・マーケティング(MLM)」「マルチ商法」とも呼ばれます。

ネットワークビジネスの始まりは、1934年にアメリカ・カリフォルニア州で、サプリメントの製品化・販売を行う会社ができたことと言われているようです。

日本では、1960年代に始まったとされ、現在では化粧品や健康食品、浄水器など、多岐にわたる商品がこの形態で販売されています。

連鎖販売取引の定義と要件

法律上、ネットワークビジネスは連鎖販売取引にあたり、以下で定義づけられています。

個人を販売員として勧誘し、更にその個人に次の販売員の勧誘をさせるという形で、販売組織を連鎖的に拡大して行う商品（権利）・役務の取引のこと。

参考: https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/multilevelmarketing/

違法なビジネスを防止し、消費者を守るための特定商取引法では、連鎖販売取引は次のように規定されています。

特定利益とは、新たにシステムに加入することによって得られる利益のことを指し、特定負担とは、商品の購入やサービスへの対価としての支払いのことを言います。

例えば、次のような場合がイメージしやすいでしょう。

• 「入会すると商品が売値より割引されて買えるので、他の人に売れば儲かる」と言って勧誘するケース
• 「他の人を勧誘して入会させると紹介料がもらえる」と勧誘するケース

これらの場合に、いくらかの経済的な負担を負うことが取引の条件になっていれば、「連鎖販売取引」となります。

ネズミ講との違い ネットワークビジネスと比較

ネットワークビジネスを語る上で避けて通れないのが、「ネズミ講との違い」です。

両者は一見似ているように見えますが、法律上は明確に区別されています。

ネズミ講が単なる金銭のやり取りに終始するのに対して、ネットワークビジネスは商品を介在させることで、持続可能なビジネスモデルを構築しています。

ネットワークビジネスとネズミ講の違いについての理解は、不正なビジネスに巻き込まれないための重要な知識となるでしょう。

光と影 ネットワークビジネスの実態は!?

ネットワークビジネスには、光と影の両面があります。

成功者の華やかな姿が注目を集める一方で、参加者の中には思うような結果を得られていない人がいるのも事実。

ネット上でも様々な噂が飛び交っているため、その実態に迫ります。

ネットワークビジネスのやりがい

ネットワークビジネスには様々な魅力があります。

人によって何を最も重視するかは異なりますが、例えば以下のようなものがあります。

最初は、会社員と違う形で自由にかつ大きく稼げることにメリットを感じて始めたものの、途中から人とのつながりを感じてビジネスを行うことに生きがいを感じるようになる方も多いです。

実際にMLMを行っている方の体験談が知りたい方は、【経験者が語る】ネットワークビジネスをやってよかったと思う3つのこと の記事もご覧ください。

ここで紹介したように、ネットワークビジネスには多くのメリットがある一方で、世間からはよく思われない場合も。

続いては、ネットワークビジネスのネガティブな評価についても向き合っていきます。

MLMが怪しまれる理由

まずは、MLMが怪しいと言われる理由について探っていきます。

ネットワークビジネス（MLM）が社会的に疑念の目で見られる理由として、例えば以下の点にあるでしょう。

ネットワークビジネスの報酬プランの多くはピラミッド構造をもとにしているため、MLMを先に始めていた先発の人は稼ぎやすく、逆に遅れて参入してきた人は難易度が高まる傾向に。

それにより、得られる報酬に差が生じて、「一部の人だけが多くの収入を得ている」というようなネガティブなイメージがついて回ることもあります。

ネットワークビジネスは、正しい方法で努力を積み重ねれば、成功に近づくビジネスのため、始めたものの思うように結果が出ないという方は、一度自分のやり方を見直す機会と捉えた方が良いでしょう。

ネットワークビジネスに誘われた時の対応

ネットワークビジネスに関しては、自らが始める前に誰かから勧誘を受けたことがあるという人もいるかもしれません。

友人や知人からの誘いは、断りづらいものですが、何も考えずに安易に参加するのにも注意が必要です。

ここでは、勧誘された際の適切な対応について解説します。

偏見や思い込みに気を付ける

ネットワークビジネスに対しては、社会的に様々な偏見が存在します。

先ほどご紹介した、ネットワークビジネスは怪しいというのもそのうちの一つ。

まずは、自分の中にあるMLMに関する偏見や思い込みを認識することから始めましょう。

まずは「稼げる」という言葉に惑わされないこと。

MLMは会社員と違い、収入の上限が明確に決まっているわけではないので、構造上稼ぎやすい一方で、何もしなくても稼げるわけではありません。

稼げる理由と稼げない理由を両方あげることができます。

逆に、ネットワークビジネスは稼げないという否定的な意見を耳にした時も同様です。

どちらの意見も間違いではないですが、先入観を強く持っていると、過剰に反応してしまうことに。

商品やビジネス参加の勧誘を受けた際には、まず相手の話をしっかりと聞き、自分の思い込みだけで話を進めないようにしましょう。

自分の気持ちと向き合う

続いて、勧誘を受けた際は自分の気持ちを整理することが大切です。

特に、家族や友人といった身近な人が関係する場合には、自分自身の意見をしっかり持たなければなりません。

例えば、興味のないビジネスについて友人からの誘いがあった場合、逆に自分はやりたいと思っているものの、家族からの反対を受ける場合など、MLMに関わる上で様々な局面があります。

これらの項目について、自分なりに情報や考えを整理するのが望ましいでしょう。

一時の感情に流されて何となく決めるのではなく、冷静に考えて決断することで、後のMLMを行う場合に成果が出やすくなります。

相手を尊重する姿勢を持つ

自分の気持ちと情報の整理ができた上で、ビジネスに誘ってきた相手に対するコミュニケーションが重要となります。

たとえそのビジネスに興味がない場合でも、相手の意図や努力を理解し、敬意を持って接することが大切。

あなたにとって良い話であると思って、勧誘や商品の販売を行っている場合もあるためです。

相手が真剣にビジネスに取り組んでいる場合、その気持ちを尊重しつつ、自分の意思を明確に伝える方法を見つけることが求められます。

• 今は別の仕事で忙しくて十分な時間が取れないから参加できない
• 商品を選ぶ際に自分はこのポイントを重視しているので、今回は購入を控える
• 自分の価値観と異なる点があるので、ビジネスとしての参加は考えていない

誘ってくれたことに対しては感謝を述べつつも、断る場合は自分の意見はしっかりと伝えるようにしましょう。

曖昧な答えでは、逆に相手もどのようなスタンスで接して良いか分かりにくく、コミュニケーションに齟齬が生まれる可能性があります。

そして、ネットワークビジネスに参加してみたいと思った場合も、紹介者にその旨を伝えることが大切。

熱意を伝えて、すでにビジネスを行っている人と繋がりを持っておくことで、成功の確率は高まります。

続いては、これからMLMを始めようという方向けに、事前に知っておくべきポイントをお伝えしていきます。

これから始める人向け MLMの特徴とやり方

ネットワークビジネスをこれから始めようと考えている人にとって、MLMの基本的な特徴やその運営方法を理解することは不可欠です。

MLMに取り組む前に把握しておいた方が良いメリットとデメリット、そして成功するための具体的な戦略について詳しく解説していきます。

メリットとデメリット MLMを始める前に

ネットワークビジネスには、さまざまなメリットとデメリットが存在します。

これらを理解することは、適切な判断を下すためにも、また継続してビジネスを行っていく上でも大切。

MLMのメリットとして言及されるものには、次のようなことがあります。

ネットワークビジネスのビジネスモデルの特徴がメリットにも関係しています。

逆にデメリットについてあらかじめ把握しておくことも大切です。

MLMのデメリットとしては以下の2つが挙げられます。

• 収益が出るまでに時間がかかる可能性がある
• 不適切な勧誘方法だと人間関係が悪くなる

どちらに関しても、ネットワークビジネスの正しい戦略、勧誘方法を学ぶことでデメリットの解消が期待できます。

失敗しない！ネットワークビジネスのやり方

最後に、ネットワークビジネスで失敗しないために大切な項目をお伝えしていきます。

初めての方は戸惑うことも多いかもしれませんが、全体を通して以下の点について、意識できれば良いでしょう。

ネットワークビジネスの本質は、人と人とのつながりにあります。

この他にもネットワークビジネスにおいては気をつけることはたくさんあります。

自己流では結果がなかなか出なかったのに、技術や考え方を学び直したことで、大きな成果につながった事例も。

詳しい方法に関しては、【保存版】ネットワークビジネス(MLM) のやり方をゼロから徹底解説 でも説明していますので、初心者の方はぜひご一読ください。

まとめ

今回の内容をまとめます。

ネットワークビジネスは、個人が買い手を勧誘し、さらにその人がまた別の人を勧誘するというように広がっていくビジネスモデルを指します。

連鎖販売取引として、法律で認められており、違法なネズミ講との区別が必要です。

ネットワークビジネスの実態を知り、特徴を把握した上で始めることで、トラブルが少なく、MLMでの成功率も大きく向上するでしょう。